相談内容

亡くなった母が「後夫(相談者の義父)に全ての遺産を相続させる。」という公正証書遺言を作成していました。あまりにも理不尽だと感じたため、弁護士に相談することにしました。(女性・30代)

※事件の特定を避けるため、相談内容を一部改変しています。

当事務所の対応

 弁護士から義父に内容証明郵便を送り、交渉を始めました。遺産である不動産の評価について交渉が難航しましたが、約半年後に条件が整い、依頼者様は、義父から納得できるだけの金額を受け取ることができました。

 

弁護士のコメント

 被相続人の配偶者、直系卑属及び直系尊属は、法律上、遺産について最低限保障される相続権があります。これを「遺留分」といいます。直系卑属である子には遺留分があることから、例え「後夫に全ての遺産を相続させる。」という遺言書があったとしても、相談者様は遺産の4分の1に相当する金額を義父に請求することが可能です。これを「遺留分侵害額請求」といいます。
 ただし、遺留分侵害額請求は、➀相続の開始及び遺留分の侵害があったことを知った時から1年以内に、かつ➁相続の開始から10年以内に遺留分侵害額請求権を行使する必要があります。
 このケースでは、依頼者様が遺言書を発見した直後に相談に来られたため、最良の結果となりました。
参考条文:(遺留分侵害額請求権の期間の制限)民法1048条
 遺留分侵害額の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から十年を経過したときも、同様とする。