相談内容

私には、別居して20年以上経つ夫がいます。自分が亡くなったときのことを考えて、きちんと離婚しておきたいのですが、現在、夫がどこに住んでいるのかも分かりません。(女性・60代)
※事件の特定を避けるため、相談内容を一部改変しています。
当事務所の対応
弁護士において相談者様の戸籍謄本、配偶者の戸籍の附票を取り寄せました。しかし、それでも配偶者の住所が判明しなかったことから、配偶者の親族に照会書を送りました。そうしたところ、その親族を通じて配偶者と連絡を取ることができ、無事に協議離婚が成立しました。
弁護士のコメント
婚姻関係にあることの効果には様々なものがありますが、その最たるものの一つが「相続」です。配偶者は、一方配偶者が亡くなった場合に必ず相続人になります。別居をしていても、夫婦としての実質が無くなっていたとしても、その事実は変わりません。
私も、たまに長期間別居しているご夫婦の相談を受けることがあります。様々な経緯があるだと思いますが、自身の財産を配偶者に相続させたくない場合には、身分関係を早めに整理しておく必要があります。
話は少し変わりますが、内縁の夫婦の間では相続が発生しません。また、子供がいない夫婦の場合、配偶者と義両親(もしくは義兄弟)との間で相続トラブルに発展することがあります。そのため、内縁の夫婦や子供がいない夫婦の場合は、遺言書でもって予め遺産の扱いを定めておくことが肝要です。
コラム:相手方と連絡が取れない
離婚に限らず、相手方の所在が分からず、手続が進められずに困っているという相談はよく受けます。住民票を取り寄せたり、親族に照会することで判明することもありますが、最後まで何も情報が得られないこともあります。
このような場合、公示送達制度、特別代理人・不在者財産管理人制度、失踪宣告制度などを活用することで、最終的には何とかなるケースがほとんどです。「相手方と連絡が取れない」からといって諦める必要はありません。