相談内容

最近、私の夫が亡くなりました。相続人は、妻である私と、知的に障害のある40代の息子です。夫名義の預金を相続して、自宅不動産を売却したいと考えているのですが、成年後見制度を利用しないと手続を進められないと言われました(女性・60代)

※事件の特定を避けるため、相談内容を一部改変しています。

当事務所の対応

 地域包括支援センターからの相談で、ご家族と面談しました。相談者様の状況を丁寧に確認したところ、ご長男について成年後見制度を利用すべきと判断しました。当事務所の弁護士が申立人代理人として裁判所に書類を提出し、ご長男の成年後見人に就任。その後、無事に預金の相続手続、不動産の売却手続を終えることができました。

 

弁護士のコメント

 成年後見制度の利用者数は年々増加しており、2024年末時点では、全国で25万3941人がこの制度を利用しています。申立の動機は「預貯金等の管理・解約」が一番多いのですが、不動産の処分や相続手続も理由とするものも一定数存在します。
 「自分たちもこの制度を利用した方がいいのか」「他の方法があるのか」、お悩みの場合は専門家に相談することをお勧めします。
一口メモ:誰が成年後見人になれるのか
 よくある質問として、「子供は親の成年後見人になれますか?」「誰が成年後見人になるのですか?」というものがあります。成年後見人として誰を選ぶかは、ご本人の権利を守るために最適な人は誰だろうか、という観点から裁判所が決めます。そのため、子供が親の成年後見人に選任されるケースもあれば、弁護士等の専門職が選ばれるケースもあります。ちなみに、裁判所が毎年公表している統計によれば、弁護士等の第三者が成年後見人に選ばれているケースは、全体の82.9%を占めています(2024年末時点)。